容態も落ち着いていき、急性期病院で、
私が実施したリハビリについて紹介します。
リハビリには、罹患者の状態により、
段階的に行っていきます。

(出典元:脳梗塞リハビリ BOT静岡
URL:https://www.noureha-shizuoka.com/news/1169/)
※あくまでも私の事例・感想であり、
医学的な根拠はありませんので、
必ず医師・各療法士の所見や指示に従ってください。
急性期病院編
急性期病院では、いわゆる容態最優先なので
無理のない範囲でのリハビリになります。
当時ですら医学の考え方はどんどん変わっており、
かつて脳血管疾患の直後7日間は
絶対安静とされてました。
現代においては、むしろ命にかかわらなければ、
罹患後2~3日後など、なるべく早くリハビリを
開始すべきという考え方になっているようです。
なので、私もICUにいるときから、作業療法士さんが
指を折り曲げたり伸ばしたり、
とにかく体を硬直させないように
リハビリを実施してましたと後日談で聞きました(驚)
- 【理学療法】 院内・外出含めた散歩
- 【作業療法】 書写(文字を各練習)・パズル
- 【言語聴覚】 発声の練習・咀嚼に問題ないか確認
理学療法
理学療法では体全体の運動機能回復に向けたリハビリが
中心かと思います。
急性期病院では主に院内や院外を散歩するリハビリが
多かったように思います。
当初はまだ、車椅子や松葉杖使ってましたので、
そのときは院内が中心でした。
自立や独歩が可能になったら、病院の外へ出て
療法士さんと一緒に病院の近隣を散歩してました。
●理学療法を通じて感じたこと
ヒトの脳のはたらきの多さ…
もはや驚きと感謝の連続
▶視覚情報の処理
ヒトは普段、目で見た多くの情報を、
脳が超高速で処理していることを、
当たり前過ぎて気づかないものだと
初めて思いました。
脳梗塞になると、脳の情報処理機能が
著しく低下するため、簡単に言えば、
ちょっと歩き回るだけで「乗り物酔い」に
なったような気分になります。
あまり情景の変化が少ない院内でも、
最初はすぐ疲れましたし、院外に出れば、
外の情景の変化や動くもの(人や車など)が多く、
1時間の散歩で相当な「乗り物酔い」
の状態になります。
この例えがあってるかわかりませんが、
9時‐17時定時勤務で22時くらいまで
残業した時の疲労感?笑
▶作用反作用?左右のバランスを何気なく取っている
私自身は、左半身麻痺が残りました。
正直、右利きだったこともあり、
「助かったー。」と思っていました。
しかし、全然そんなことはなく、
例えば、右手や右足を動かすのでも
左半身が麻痺していることで、
とても動かしにくい状態になりました。
いわゆるバランスが取れないという状況です。
なので、片足立ちができなかったりします。
ちなみに、このバランス感覚自体は結局ほぼ戻らず、
今でも例えば脚立に登ることができません。
落ちそうになります。
父親としては電球を変えたりできなくて
悲しい限りです💦
作業療法
作業療法については、主に指先で何かをするといった、
細かい作業を主としたリハビリです。
ちなみに、こうしてパソコンでブログを書けるのも、
作業療法のリハビリの成果です(笑)
急性期病院では、主に書写やパズル(数独)を
多く実施していたと思います(若干記憶アイマイ)
●作業療法を通じて感じたこと
▶ここでも左右バランス
理学療法でも書きましたが、ここでもやはり
左右のバランス感覚の崩れが作用します。
麻痺のない右手で文字を書いているのに、
全然うまく書けません💦
【実際の書写】

右上がお手本で、それを3回書写してます。
お手本の左と下は、15分くらいかけて、
かなり丁寧に書きました。
左下は、仮に過去のスピード感で書いたら
どうなるかと思って、半分ふざけて書いてます。
これでも脳梗塞になって、リハビリ1ヶ月後の
状態ですので、正直絶望と
イラつきの日々でしたね。
ですが、繰り返し着実にやっていけば
徐々によくなるはずだという願いのみで、
リハビリを続けていました。
正直、出来なさすぎて涙する日もありました。
言語聴覚
急性期の言語聴覚領域のリハビリでは、主に
1.会話など口を動かすリハビリ
2.咀嚼や嚥下といった食事に関わるリハビリ
をしてました。
言語聴覚士さんの資料をもとに、口や舌を上下左右に
動かす運動や、学校で言えば、放送部が練習で
やっていた発声練習をしました。
「パタカラパタカラパタカラ」など滑舌を
鍛えるリハビリなどですね。
●言語聴覚リハビリを通じて感じたこと
▶話をするのも、脳と運動機能は連動するということ。
話をするにも、脳から口や舌の筋肉に
「こうしゃべりたいから、
口や舌をこう動かしなさい」
というような司令を出して
実際動かしているのだと改めて
実感しましたね。
最初は脳からの司令もうまくいかない、
その上、口や舌もうまく動かないので、
何言っているのかわからない、
泥酔状態のような感覚でした。
ただし、これも継続することで少しずつでも
よくなっていきます。
諦めずにリハビリを継続していきましょう。
まとめ
今回は特に急性期期間における、
私が実際に行ったリハビリと感じたことを綴りました。
あくまで私の場合であり、前の記事でも書きましたが、
この疾患は十人十色で症状や後遺症も違いますので、
詳しくはきちんと専門家の判断を仰いでくださいね。
次回は回復期リハビリ病院に転院してからのことを
書いていこうと思います。
今回もここまで読んでいただいた方、
ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。